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 ●4月12日付「判断失調症 軽快か?」 ●5月17日付 「銃メタボリック症候群」
 ●6月21日付 「自然児症候群」 ●7月19日付 「意義問われる県議会」
 ●8月16日付「公私混同症候群 重症」

木曜コラム 平成19年4月12日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆判断失調症◆

 選挙戦の最中、暴力団の凶弾に射殺された伊藤市長の後継を決める選挙が終わった。大方の予想を覆して、元長崎市職員の田上氏が当選した。市長の娘婿である横尾氏を破っての勝利である。この選挙は多くの事を示唆していると思う。一つには、我が国では小説にさえ書かれなかった筋書きを背景にした選挙であったにも係わらず、極めて低い投票率であった事。情では動かされなかったという事か。
 これほど市民を投票に駆り立てる事情は、無いと思えるのだが。次いで日本人の琴線を揺さぶると思われた家族愛を、容易に超えた審判結果である。志半ばで突然最期を迎えた亡義父の遺志を継ぎ、不退転の決意で臨んだ横尾氏の圧勝は、国民の大半が予想したと思う。従来の日本的情感ならば、そうなったに違いない。結果は『世襲批判に敗れた』と言う解説だが、本当にそうだったのだろうか。
 田上氏の『伊東市長の後継は、共に仕事をした自分である』という、当たり前の主張が容認されたものと考える。誰が市政運営の舵取りに相応しいか、冷静な選択があったのではないか。何れにしても短い選挙戦が却って、地縁、血縁、知名度、話題性など従来の選択基準に惑わされずに済んだ大きな要因であったと思う。この選挙で、国民に冷静な判断が戻りつつあるものと思いたい。

診断− 判断失調症 軽快か?

平成19年4月12日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成19年5月17日付
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◆銃メタボリック症候群◆

 長崎市長に次いで、若く優秀な命が銃によって奪われた4月21日には町田市で暴力団による立てこもりが解決したばかりだ。愛知県で発生した事件は、人命尊重が現場警察の大儀であったなら、損なわれずに済んだとの指摘が相次いでいる。勿論起きてしまった後で『ああだ、こうだ』と検証するのは、容易な事だという警察内部の反論も理解する。
 しかし人が簡単に損傷される『銃時代』の認識が甘かった事は否めない。容疑者次女の『銃はオモチャ』の情報を鵜呑みにしたことや、殉職された林警部の装備など反省や遺憾等の言葉で説明することは許されない。昭和62年、杉並区でおきた拳銃立てこもり事件では、人質の女性が射殺され、特殊班の捜査員も撃たれている。派出所勤務の警官が襲われて拳銃を強奪された事件や、猟銃を使用した犯罪も少なくない。
 我が国は銃砲の保持に極めて厳しい国であった筈なのだが、推定で数万丁の拳銃が密輸されているとも聞く。警察では持ち込ませない水際作戦が肝要と主張されているが、国内にあるものの摘発を急いで貰いたい。何れにしても市民生活に銃が存在している事実に緊張してもらいたい。銃のメタボなど洒落にならない。 診断 銃メタボリック症候群

診断− 銃メタボリック症候群

平成19年5月17日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成19年6月21日付
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◆自然児症候群◆

 海内旅行の機内でのこと。 真夜中に3人の子を連れた金髪の若い母親が前の席に座った。6歳の女児は母を手伝い、4歳の男児は枕と毛布を抱えると母の足元に寝ころんだ。2歳の女児はぐずることはあったが、終始静かだった。見事というほかない。聞けばスウェーデン人とのこと。 傍若無人に騒がしいのは日本人の子供たちだった。中国、韓国、フィリピン、そしてタイの子供たちが同乗していたが、日本の子供ほどには気にならなかった。
 戦後の長い間、日本は世界一礼儀の正しい国といわれ、世界一犯罪の少ない国と称賛されてきた。礼儀は他人を思いやる気持ち、罪を犯さないのは約束事を守る心。われわれの世代は幼少期、父母に「うそつきは泥棒の始まり」と言われた。今の子供たちは、うそも泥棒も平気になってしまったのかもしれない。
 小さな時に人前で泣いたり、騒いだりすることを戒めたのは、社会でのありようを教えていたのではなかったか。いつから子供に教えなくなったのだろう、しからなくなったのだろうか。機内で日本人の母親は「動き回るのは子供の自由でしょ」と胸を張った。「えっ、本当に日本人なの」と心の中で叫ばずにはいられなかった。国の教育改革に期待したい。

診断―。自然児症候群

平成19年6月21日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成19年7月19日付
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◆意義問われる県議会◆

本県に限って、「天災は忘れたころにやってくる」という格言は通用しないようだ。  平成16年の7・13水害に始まり、その年の10月23日新潟県中越地震、18年冬の豪雪被害。そして、新潟県中越沖震災。まるで災害に狙われたようだ。全壊家屋は300棟を超え、死亡者も9人に上がったが、被害者は高齢者に偏っている。
 中越地震後、本県に大地震が起きる確率は全国でも最低とされ、安堵した記憶がある。台風などと違って、来ると分かっていても、どれほどの予防ができるかは微妙だ。
 しかし、100年間は大きな地震は来ないだろうといわれて、県民は安心していたと思う。
 折から参院選真っ直中。各候補は「復興は私に」と声高々だが、票が目当ての不渡り手形乱発は被災者を愚弄している。中越地震のために県財政は全国最低になったが、今回の中越沖地震で債務がかさむのは避けられない。
 夏を迎えて水害も心配だ。安全安心が看板倒れにならないよう泉田裕彦知事の指導性が問われている。不要論さえ浮上している県議会は、より以上に存在の意義が問われる。間違えても海外視察などに出かけないでもらいたい。

平成19年7月19日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成19年8月16日付
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◆公私混同症候群◆

最近の産経新聞紙上で、公私の別が話題となっている。主要には責任の所在議論だ。
 このコラムでも数年前に書かせて頂いたことがある。公人の出処進退は簡単なようで難しい。法律上の規制を無視出来ないからだと思う。辞職などが前例となる事にも慎重でなければならないからだ。
 田中角栄氏は『馬鹿!』を乱発された。ある時『どのような時に馬鹿と言われるのか?』尋ねた。答えは『自分の置かれている立場が分かっていない者』単純にして明快だ。
 同時に我が身に置き換えて赤面した。参院選直前の久間、赤城両大臣の言動は「まさしく馬鹿者」以外に付ける代名詞は無い。 それに付けても、近年のマスコミ報道を含めて全ての議員に対する話題は、金と私的なものに尽きていないだろうか。政策や政治信条が話題にならない程、それらが優れているとは思えない。
 今次参院選も国家的命題が争点にはなっていない。言い方は悪いが、週刊誌的話題が政治的興味のようだ。総理や閣僚は日本を良導する責任について熟慮するべきだ。日本は今、国民も含めて自分の立場や責任を踏まえて語る必要が在ると思う。

診断―。公私混同症候群 重症

平成19年8月16日 産経新聞掲載

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