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 ●1月26日付「慢性虚飾症 重症」●2月23日付「不敬症」
 ●7月7日付 新潟日報「二常任委で喫煙を自粛」  ●7月13日付 新潟日報「中越6大学で地域問題協議会」
 ●9月18日付 「医療過疎症候群」  ●10月5日付 「倫理混乱症候群」

木曜コラム 平成18年1月26日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤のニッポン健康診断」より >>

◆慢性虚飾症(重症)◆

 堀江貴文容疑者が逮捕された。遅きに失した感がある。今回の逮捕劇までは、耐震強度偽装で国内が大騒ぎになった。いずれにしても大きな政治的課題になった。

 どちらも拝金主義の行きつく先である。とくに堀江容疑者は時代の寵児として、マスコミに踊らされた。本人も踊ったが、国民も踊らされた。衆院選も踊る舞台となった。自民党除名組のトップである亀井静香氏への挑戦は、自民党勝ち組に追い風となった。振り返れば、あの選挙は一体何だったのか。素人もどきの国会議員を大量に生み出し、政治的実態はみえない。

 堀江容疑者はわずかの間に一兆円の会社資産を築いたという。企業買収や株価操作などによる錬金術とのこと。春から秋までかけて一俵の米を得ることがあほらしくなる。

 堀江容疑者、姉歯秀次、内河健の両氏に共通するのは、わずかな実体を飾って、大きく立派に取りつくろうことだった。行政の手が及ばず、多くの被害者を出してしまった。虚業のなせる業だ。政治の責任は極めて重い。小泉純一郎首相のみならず、日本のすべての為政者に申しあげる。願わくは、政治だけは、この轍を踏まないでほしい。

 今月の診断―「慢性虚飾症(重症)」。

平成18年1月26日 産経新聞掲載

木曜コラム 平成18年2月23日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤のニッポン健康診断」より >>

◆不敬症◆

 皇紀二千六百有余年などと民族主義者を気取るつもりは無いが、それにつけても小泉総理の皇室軽視は、腹立たしい限りだ。

 昨年の新嘗祭に際して、暗闇の中での神事の執行に『電気を点ければ良い』と言ってみたり、別の儀式では廊下で待機している時に『陛下は、中で何をしてるんだ』と静寂を破ったと伝えられている。

 二千年はともかく、万世一系の皇室の存在は、我が国が世界に冠たる歴史国家を意味する。畏れ多くも皇太子殿下に男子が、お出来にならないことで、皇室の永い歴史を変えてしまおうとする企ては容認できない。皇室典範改悪の試みは許せない。伝統を破壊することに快感があるのかもしれないが、郵政百余年と同義的には解釈できない問題だと思う。

 人間天皇宣言をされたからと言って、国民が炯々に皇室の在り様を語って良い訳ではない。国旗を大切に思わず、国家を敬して歌わなくなったツケかもしれない。歴史国家としての日本を考えたい。自ら四千年の歴史を破壊してしまった隣国に学ぶべきと思うが。敢えて『臣 小泉』を問いたい。

 今月の診断―「不敬症」。

平成18年2月23日 産経新聞掲載

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新潟日報 平成18年7月7日付
<< 新潟日報(自治面)より >>

◆二常任委で喫煙を自粛◆

 六日開かれた県議会四常任委員会のうち、総務文教委員会と産業経済委員会は会議中の喫煙者を暫定的に自粛することを申し合わせた。

 厚生環境委員会は二〇〇三年以降、禁煙を継続。建設公安委員会は喫煙の是非を話し合わなかった。
総務文教委では、冒頭、齋藤隆景委員長が「説明員(県幹部職員)が吸わないのに、委員(県議)だけが吸って、議員特権との批判がある」と喫煙自粛を呼び掛け、了承された。

 一方、産業経済委では沢野修委員長が提起。「今まで認められてきた。ぜひとも吸わせていただいたい」(嵐嘉明氏)、「パブリックスペースでの禁煙は常識だ」(小野忍氏)と意見が分かれたが、委員長判断で自粛を決め、灰皿を撤去した。

平成18年7月7日 新潟日報掲載

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新潟日報 平成18年7月13日付
<< 新潟日報より >>

◆中越6大学で地域問題協議会◆

 県は12日、中越地域にある6大学と県の6振興局で地域の課題を考える「中越六大学地域問題協議会」を設置した。

 協議会に参加したのは、長岡技術科学大、長岡造形大、長岡大(長岡市)、新潟工科大、新潟産業大(柏崎市)、国際大(南魚沼市)の6大学。長岡市で開かれた同日の初会合では、振興局側からスキー客など交流人口の減少や、中越地震・水害からの復旧、生業再建など同地域の課題が提起された。

 協議会では大学側にシンクタンク的役割を担ってもらい、こうした課題について意見を集約。テーマを絞って今後の対応策などについて検討を重ねる予定。

初会合では大学側出席者もそれぞれの現状を説明。「もっと日本人学生に入学してもらい、地元で仕事をする形で役に立ちたい。」(国際大学)、「長岡と上越の間にあり、交通体系の悪さが課題」(新潟工科大学)などの声が上がった。

 また県が市町村担当者や経済団体、大学関係者らと結成する予定の北陸新幹線開通後の長岡・中越圏への影響を検討する「交通拠点再生検討委員会(仮称)」の設置について大学側から了承を得た。

平成18年7月13日 新潟日報掲載

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木曜コラム 平成18年9月8日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆「生命を守る」使命感欠如◆

 国は本県を含む10県で、医学部の定員増を決めた。最大で10人という。医師不足に悩んできた東北地方を中心とする10県にとっては、朗報として歓迎されている。

阿賀野市の水原郷病院の問題だけでなく、県内の多くの地域でも医師不足に伴う医療過疎が問題になっている。

 近年はほとんどの大学で研究者として医局に入るケースが激減している。私の研修時代には東北大脳外科は多い年には20人 近い入局者があった。脳腫瘍研究では世界に誇れる新潟大でも、毎年10人以上の入局があった。最近は2年続きでゼロ。 今年ようやく新人が入局したと聞く。心臓外科など外科系、婦人科、小児科も研修者が激減している。

 「死に接したくない。緊急はダメ。当直も土・日勤務も嫌だ。」−。医師が使命感を失いつつあり、それを支える倫理観がない。また、国の医療政策に「人の命の大切さ」が欠如している。20年前に医学部定員を決めた政策の根拠は医療費の削減だった。欧米に比較すれば、わが国の医師不足は、約12万人と指摘されている。1年で100人ばかりの定員増で何が変わるのか 。国民の生命は守れない、守ろうとしない政府は、北朝鮮と変わらない。

 診断―「医療過疎症候群」。

平成18年9月8日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成18年10月5日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆「生命を守る」使命感欠如◆

今月4月、東京の私立医大の形成外科が15人入局を募集すると、32人の応募があったと聞いて驚いた。形成外科は、熱傷や事故などによる皮膚損傷に伴う皮膚移植などの外科的治療を主とする専門科である。 保険外として美容整形がある。健康保険制度の破綻に伴い、医業収入が激減して、多くの医療施設で業務縮小が続く中、若い医師が保険外医療を目指しいることが、この事例で知れる。今年6月、東京都渋谷区で起きた女子大生誘拐事件で、この業種の繁栄ぶりが報道されたので周知と思う。

新潟大学医学部脳神経外科の入局が、1人であったことを考えれば、救急医療の将来など期待できない。多くの市町村で入院施設を持たない開業医が急増している。新卒医師の定数は決まっているから、救急医療の勤務医が激減するのも当然だ。しかも産婦人科や小児科のような、かつて開業医が多かった診療科は減るばかりだ。 病める人を考えた医療ではなく、自分の生活を中心とする医療。確かに政府も良くない。医者を取巻く環境も良しとは言い難い。

最近の医療をめぐるすべてに疑義があるが、私のような古い医療人には言葉もない。 7代続いた我が家の家訓は「医によって財を成さず、医を私せず」である。

 診断―「倫理混乱症候群」

平成18年10月5日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成18年11月2日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆子供が殺され続けている。◆

最近では毎日だ。親も殺されている。都会に限ってのことではない。日本のどこの地域でも事件は起きている。 特徴的なのは他人によるものではなく、親や子によるものが数多くなっていることだ。兄弟によるものも増えている。 外国では、こうした事例に決して多くないと聞く。しかし、西洋文学にも近親憎悪による殺人を主題とした作品が少なくない。言い換えれば、家族内の殺人が小説になるほど、まれな事件といえないだろうか。 殺人や傷害などの特殊な事例ではなく、子供が親の老後をみないケースが急増している。親が子供の養育を放棄するケースも増えている。日本の伝統的家庭はどこへいってしまったのだろう。

「こんな世の中になるのであれば、豊かでなかった時代の方がよかった」と、私の患者が言った。しかし、家族で肩を寄せ合ったときを懐かしんでも、問題は解決されない。 テレビで紹介される動物社会は、子供のために親が命をかけている。子供は親を信頼してすがっている。日本の家族状況は、間違いなく動物以下だ。

診断―。家族失調症

平成18年11月2日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成18年11月30日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆弱肉強食症候群◆

子供たちの自殺が日本全国で起きている。そして、日本のどこかで連日、自殺予告がなされている。 多くは自殺報道に便乗した悪質ないたずらとみられる。
自殺の理由は「いじめ」である。子供のやり口とは思えないほど、陰湿で卑怯だ。これに対し、 「いじめは絶対にダメ」のどという評論家の発言は無責任で。何の解決にもならない。
小学校時代、激しいいじめが原因で不登校児童となった私には、いじめ問題で発言する権利も義務も あると思う。およそすべての生き物も原則は「弱肉強食」であり、それは世界史をひも解けば明白だ。
いじめには「やられたら、やりかえすか」という気持ちを強くして、「いつかやり返す」という 意思を相手に誇示すべきだと思う。空襲で大やけどをした私に、母は「やられたら勉強でも工作でも 何でもいから相手に勝て」と叱咤した。それが良作だとは言わないが、少なくともいじめに被害者が 自ら死ななければならない悲惨な状況は救われる。
簡単に「死」を選ばないでほしい。社会で制裁されるのは加害者の側の子供と、その両親であり、 見逃した教員だ。自殺予告を誘発させている無定見な報道にも悪しき流行を促した大きな責任がある。
いじめられたら、やり返せ。できなければ、世の中には「このような愚か者もいる」と心の中で 笑ってやれ。私はそうして、今日まで生きてきた。

診断―。弱肉強食症候群

平成18年11月30日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成18年12月28日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆知事職失認症 重症◆

 今年は知事の不正が相次いだ。福島にはじまり、和歌山、宮崎の両知事が収賄容疑などで逮捕され、今もほかの県で捜査中と風聞する。また、17億円にのぼる岐阜県の裏金問題も全容解明は進んでいない。職員組合が介在し、幹部も横領容疑で逮捕されている。裏金の元は税金で、それが無駄遣いされた。広島県知事は1億円近い政治資金の不正疑惑で12月県議会で辞任勧告を議決された。
 その直後、全国知事会は入札改革に関する指針を提案した。それには自らの反省の弁もなければ、知事制度に対する検証もない。残った知事はすべてを対岸の火事として処理しようとしている。提案通りに実施されれば、中産間地や人口規模の少ない市町村の経済は破綻する。県のトップが自らの生き残りのため、地域を見捨てようとしている。
 この指針について、県議会は全国に先駆けて異を唱えた。権限が集中する知事は首相よりも大統領に近いとされる。だからこそ県民の視点を忘れないでもらいたい。「残った知事はよい知事」−。これを初夢に終わらせないでほしい。

診断―。知事職失認症 重症

平成18年11月30日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成19年2月8日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆慢性職業意識失調症◆

 国会審議がまた“空転”している。しかし、今国会は最も重要な国会である。四月から執行される次年度予算を決定するための審議が行われるからだ。 女性を「(子供を)産む機会」に例えた柳沢伯夫厚労相の発言はひどい。このような意識で、長らく国の高級官僚として執務していて、他に問題はなかったのだろうかと思うと背筋が寒くなる。
 しかし、柳沢問題をタネに、大事な審議をストップしたことには同意できない。地方にとっては生き死にのかかった審議だ。ある女性評論家が「地方には美しい空と水がある、豊かな自然がある。その上何が欲しいのか、道路なんていらない」と言い切っている。  新潟県民として、この発言をどのように聞くか?公共事業が目の敵のようだが、基盤整備だけでなく、重要な産業として地域を支えている。そうした国民生活に直結する大事な国会での審議における、自身もかつて秘書給与詐欺事件で裁かれた辻元清美衆院議員の鬼の首を取ったかのごとき居丈高な振る舞いは、県民に一助もしない。
 角田義一副議長の政治資金疑惑から、小沢一郎民主党代表の10億円に上る不動産絡みの問題が明らかになるに及んで、野党は柳沢問題を焦点にしている。自民党のスキャンダルを攻撃すると、すぐにわが身にふりかかる”ブーメラン”現象をこれまでに何度も見てきたが、あいまいなまま決着するケースが少なくない。つまり、茶番劇の繰り返しだ。すべての国会議員は、真剣に国事にのみ精励すべきと思うが。

診断―。慢性職業意識失調症

平成19年2月8日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成19年3月8日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆悪平等症候群◆

 最近の報道を見ていると、日本はいつから共産主義国になったのだろうと考えてしまう。「格差」を錦の御旗のごとくする大合唱は、世界の常識から乖離(かいり)してはいないだろうか。 目の難のように非難を浴びている大企業にしても、トップである社長と新入社員の給与差はおよそ30倍以内の範囲だ。自由主義の先輩国である欧米のそれと比較すれば、責任の重さに比べて恵まれない給与といえる。中には給与差が1000倍以上という国さえある。
 また、「東大や有名大学を出た人だけが高給などの面でいい思いをしている」というのも納得しにくい。なぜなら、入学の門はすべての国民に均等に開かれているからだ。日本はおおむね、努力が報われる社会構造だと思うし、地位にはそれなりの努力が必要と考える。
 生きていくことが困難なほどの貧困は、国家が救済すべきだ。そうしたことではなく、競争社会であるわが国の基本構造をも平等でなければならないとする、悪しき平等要求といったものに危機感を覚える。 世界を相手に競争しなければならない企業の雇用内容まで規定することは、わが国の経済力までそぐことになりはしないだろうか。結果として税収は激減する。結果の平等は、どのような国家にも達成されていない。 不公平のない平等なスタートを保障し、努力が報われる社会こそ、わが国の原則だと思うが。

診断―。悪平等症候群

平成19年3月8日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成19年4月12日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆判断失調症◆

 選挙戦の最中、暴力団の凶弾に射殺された伊藤市長の後継を決める選挙が終わった。大方の予想を覆して、元長崎市職員の田上氏が当選した。市長の娘婿である横尾氏を破っての勝利である。この選挙は多くの事を示唆していると思う。一つには、我が国では小説にさえ書かれなかった筋書きを背景にした選挙であったにも係わらず、極めて低い投票率であった事。情では動かされなかったという事か。
 これほど市民を投票に駆り立てる事情は、無いと思えるのだが。次いで日本人の琴線を揺さぶると思われた家族愛を、容易に超えた審判結果である。志半ばで突然最期を迎えた亡義父の遺志を継ぎ、不退転の決意で臨んだ横尾氏の圧勝は、国民の大半が予想したと思う。従来の日本的情感ならば、そうなったに違いない。結果は『世襲批判に敗れた』と言う解説だが、本当にそうだったのだろうか。
 田上氏の『伊東市長の後継は、共に仕事をした自分である』という、当たり前の主張が容認されたものと考える。誰が市政運営の舵取りに相応しいか、冷静な選択があったのではないか。何れにしても短い選挙戦が却って、地縁、血縁、知名度、話題性など従来の選択基準に惑わされずに済んだ大きな要因であったと思う。この選挙で、国民に冷静な判断が戻りつつあるものと思いたい。

診断− 判断失調症 軽快か?

平成19年4月12日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成19年5月17日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆銃メタボリック症候群◆

 長崎市長に次いで、若く優秀な命が銃によって奪われた4月21日には町田市で暴力団による立てこもりが解決したばかりだ。愛知県で発生した事件は、人命尊重が現場警察の大儀であったなら、損なわれずに済んだとの指摘が相次いでいる。勿論起きてしまった後で『ああだ、こうだ』と検証するのは、容易な事だという警察内部の反論も理解する。
 しかし人が簡単に損傷される『銃時代』の認識が甘かった事は否めない。容疑者次女の『銃はオモチャ』の情報を鵜呑みにしたことや、殉職された林警部の装備など反省や遺憾等の言葉で説明することは許されない。昭和62年、杉並区でおきた拳銃立てこもり事件では、人質の女性が射殺され、特殊班の捜査員も撃たれている。派出所勤務の警官が襲われて拳銃を強奪された事件や、猟銃を使用した犯罪も少なくない。
 我が国は銃砲の保持に極めて厳しい国であった筈なのだが、推定で数万丁の拳銃が密輸されているとも聞く。警察では持ち込ませない水際作戦が肝要と主張されているが、国内にあるものの摘発を急いで貰いたい。何れにしても市民生活に銃が存在している事実に緊張してもらいたい。銃のメタボなど洒落にならない。 診断 銃メタボリック症候群

診断− 銃メタボリック症候群

平成19年5月17日 産経新聞掲載

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木曜コラム 平成19年6月21日付
<< 産経新聞 「Dr.斎藤の続・ニッポン健康診断」より >>

◆自然児症候群◆

 海内旅行の機内でのこと。 真夜中に3人の子を連れた金髪の若い母親が前の席に座った。6歳の女児は母を手伝い、4歳の男児は枕と毛布を抱えると母の足元に寝ころんだ。2歳の女児はぐずることはあったが、終始静かだった。見事というほかない。聞けばスウェーデン人とのこと。 傍若無人に騒がしいのは日本人の子供たちだった。中国、韓国、フィリピン、そしてタイの子供たちが同乗していたが、日本の子供ほどには気にならなかった。
 戦後の長い間、日本は世界一礼儀の正しい国といわれ、世界一犯罪の少ない国と称賛されてきた。礼儀は他人を思いやる気持ち、罪を犯さないのは約束事を守る心。われわれの世代は幼少期、父母に「うそつきは泥棒の始まり」と言われた。今の子供たちは、うそも泥棒も平気になってしまったのかもしれない。
 小さな時に人前で泣いたり、騒いだりすることを戒めたのは、社会でのありようを教えていたのではなかったか。いつから子供に教えなくなったのだろう、しからなくなったのだろうか。機内で日本人の母親は「動き回るのは子供の自由でしょ」と胸を張った。「えっ、本当に日本人なの」と心の中で叫ばずにはいられなかった。国の教育改革に期待したい。

診断―。自然児症候群

平成19年6月21日 産経新聞掲載

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